地方移住先探しの話の続きです。
ここまでの経緯の記事はこちら↓
#0 ゼロからの地方移住
#1 移住先を東南アジアから国内に絞った話
#2 移住先選びの4つの悩みの話
#3 移住の下見をすることにした話
知らない土地を「移住するかもしれない」前提で訪れるのは普通の短期旅行と全然違いますよね。
希望や制約によってプランニングの形は様々。
「家を空ける間の家賃やペットの世話はどうしよう」
「地方移住は興味あるけど具体的にどう進めていけばいいの?」
などのお悩みを持つ方の参考になれば幸いです。
「移住の下見旅行」は「普通の旅行」と何が違う?
そもそも「移住の下見旅行」と呼んでいるものがいわゆる「普通の旅行」と何が違うのか?
この記事では、以下の観点を前提にしています。
- 観光ではない
- ネガティブ要素を確認する
- 自分の直感と対話する
「ここに移住するかもしれない」前提で下見に行く旅では、良い面を楽しむ観光旅行と違ってどれだけ隠れたネガティブ要素を見つけられるかが肝です。
コロナ禍以降、地方に移住する人は増えていますが、同時に「失敗した…!」「こんなはずじゃなかった…」と後悔しながら1年足らずで再び都市部に戻っていく人も少なくないそうです。
不便な点などに着目して、本当に自分がその苦労に耐えられるのか?を自問自答できるといいでしょう。
また、「その土地に暮らしているからこその良い面」はすぐには見つけにくいので、慌ただしい行程ではなく、なるべくじっくりとその土地の空気を味わう時間を取りましょう!
移住下見旅のプランニングで意識すること
- 長めの滞在時間を確保する
- 普通の日常生活を送る
- 現地の人の話を聞く
移住検討者の下見旅行が、普通の観光旅行と違うのは「ここに自分が住むかも」という意識。
せっかく行くのなら、なるべく長い時間を過ごして、名所を巡るのではなく、ごくごく普通の日常生活を送ってみる。
そして現地の人からいいところも悪いところも直接リアルな話を聞く。
この視点だと「主要な駅からアクセスがよい中心街の高級ホテルに泊まろう!」みたいなプランニングにはならないと思います。
今の時代、いろんな便利サービスがあるのでうまく使い分けながら
可能な限り、移住後の生活の擬似体験に近づけることでギャップを減らしましょう!
プランニングの条件分岐
私自身の場合は、最初に上記の3つを意識して「さて具体的な旅行の計画を立てようか」となったときに、めちゃくちゃ混迷を極めました汗
何日間いく?いつ行く?仕事どうする?いくらかかる?どっかで節約できない?猫どうする?どこ泊まる?
もう選択肢があり過ぎて思考がぐちゃぐちゃで選べず、でも時間だけは刻々と過ぎていき…
ひとりで「わーーーーーーー!」ってなってました笑
でも今振り返って整理してみると、4つの条件分岐を一つずつ冷静に取捨選択していけばいいだけだったんだな。
(青い四角から矢印がぶった斬られているのですが、心の目で次の分岐につなげてくださいw)
100%プライベート時間? 滞在先でリモートワークをする場合の準備
今回の記事では最初の分岐「100%プライベート時間?」について書きます。
まず「旅行期間中を全部プライベートに使えるのか、仕事をする必要があるのか?」は重要なところです。
長期で行く場合はなかなか休みが確保しにくかったり、複数の候補地を回る場合はスケジュール調整が難しかったりしますよね。
候補地の滞在期間中に仕事をする必要がある場合は、近くに仕事ができる場所がある、もしくは宿泊先で作業が可能であることを前提に計画を立てましょう。
仕事ができる場所としてベストなのは民間のコワーキングスペースやシェアオフィスのラウンジ。
パソコン作業がしやすい環境が整っているし、周りもみんな仕事してるので作業効率が落ちるということは少なそう。
短期間の場合は、「ドロップイン」や「タイムチャージ」(非会員が数時間〜1日単位)で使えるコワーキングスペースを利用します。
1日利用だと1,500円〜2,000円くらいが相場かな。
1〜3ヶ月くらいの単位で場所を変えながら働いている人もいます。(で、その土地が気に入ったら本格的に引っ越す)
そこまで長い場合はもう少し腰を据えて準備するのが吉。
シェアオフィスを月額会員として登録する、個人デスクやロッカーを契約する、必要に応じて機材(外付けモニタなど)を郵送して環境を整える、などの工夫で作業効率と快適度が格段にアップするとのことです。
私は前職でWeWorkのAll Access(全拠点が使えるプラン)に入っていたので、福岡に1週間弱滞在してた時は、重宝して通ってました。
(WeWorkはどの拠点もクオリティが整っていて“別の土地に来た感”が全く感じられないほどですw)
ただし、WeWorkは拠点の大部分が東京に集中してたので地方での選択肢は限られてしまう点がネック。
複数のコワーキングスペースを横断的に使えるサービスの方が断然使いやすいと思います。
ハブスペ(HubSpaces)
(山梨にはなかったw)
他にもカフェや図書館などの選択肢もあります。
ただし、注意も!
カフェは他のお客さんがいればいたで、話し声の雑音やセキュリティの問題でWeb会議に向かないことがあります。
人がいなければいないで、小規模なお店に店主と2人きりで何時間も居座るのが気まずいケースもあります。
(仲良くなって話が聞けたらベストですけどね!)
また、カフェにしても図書館にしても、コロナ渦の時代はいつ臨時閉鎖されるかわかりません。
開いてたとしても、席数が減らされて座れないことも。
どれだけ事前に確認しても、直前に状況が変わることもあるので、リスクですね…。
(長野や山梨でいくつかの図書館を見ましたが、閲覧席の利用方針はマチマチ。小諸市はしっかり対策とって利用開放してたのが印象的でした)
あと、田舎の地方に行く場合は、通信環境の備えをしておきましょう。
流石にコワーキングスペースなら問題ないとは思いますが、「ワーケーションにぜひ!」と謳っている宿泊施設でも、「ネットワークが遅過ぎて仕事にならない!」というケースは全然あり得ます。
(※特にウェブ会議や動画、重たいファイルのやり取りが発生する仕事の人は予め回線速度を確認しておくべし)
対策としては、予め仕事関係の人に「回線がつながりにくい場所に行くのでごめんね!」と予防線を張っておくかw、念のため、モバイルのWifiを一つ持っていくと心が平穏に過ごせるのでおすすめです。
田舎過ぎてwifiがちゃんと使えるのか不安な人は、全額返金補償があるwifi
がいいかも。
またお急ぎの場合は、宿泊先受け取りや空港受け取りができるモバイルwifiが便利。
具体的な期間が決まってない or 複数の候補地を巡る予定なら、月額で借りた方が安くなるので 契約期間の縛りがないモバイルwifi で解約費用など余計な出費を抑えましょ。
滞在先で仕事をするメリット
個人的には、無理して長期休みを確保したりせずに、いつも通りのスケジュールで働きながら現地で過ごす方がメリットが多いのでは、と思います。
理由としては、
無理に休みを取ると前後で仕事を詰め込むことになる
↓
疲れの反動で現地滞在期間中が完全OFFモード
↓
非日常的な過ごし方になってしまう
↓
普通の生活が見えてこない
残念!
(有給休暇を取るなら適度に)
また、移住後も今までの仕事をリモートで続ける場合は、現地で仕事をしてチェックした方が安心なので、敢えて働くのも良いかと。
特に通信環境は整っているかのチェックは必須です。
離島や山間部など地域によっては携帯の電波すら危ういエリアがあるとか、光回線を引くなら100万円かかるとか、全然あり得ます。
他にも、地方のコワーキングスペースで仕事してる他の人と知り合えるチャンスも。
移住の先輩や、出張でよく来る人に出会えれば、いろんな情報を教えてもらえたり、移住後も知り合いがいる安心感になります。
まとめ
移住下見旅は以下の3つを意識しつつ計画を立てる
- 長めの滞在時間を確保する
- 普通の日常生活を送る
- 現地の人の話を聞く
現地で仕事しながら滞在する場合は準備が大事
- 仕事のスケジュール調整
- 作業環境の確保(コワーキングスペースなど)
- 通信環境のチェック(不安ならモバイルwifi持参)
参考になる部分が少しでもあるとすればとても嬉しいです。
最後まで読んでくださってありがとうございました!